月: 2025年4月

『教皇選挙』感想

ポスターのかっこよさと評判、何よりコンセプトの魅力にずっと見たくてウズウズしてた教皇選挙をようやく観てきました!期待通りめ~っちゃ面白かったです!!
日本橋のTOHOで観てきたんですが一番でかいTCXのスクリーンでやってて、バチバチに決まった画とレイフ・ファインズの苦悩する顔をでっかい画面で観れてサイコーでした。お客さんも沢山入ってたな。
関係ないですが夜行ったら周辺の街並みがオシャレすぎてビビった。映画のセットみたいで、そこを花金で浮かれているサラリーマンたちが行き交ってました。チャリで行ったんですけど駐輪場も地下にあって、自転車ごとエレベーターに乗って格納しに行くようになってて景観維持への情熱を感じた。なんかビルの隙間にちっちゃい神社?も点在してて、どこも桜が咲いててキレイだったなあ!

映画のストーリーとしては宣伝されてるまんまで、教皇がいきなり亡くなってしまったから次の教皇を決める選挙を行わなければならない!っていう話です。
コンクラーベというその選挙がまあすごい。情報漏洩や、逆に外界からの影響を遮断するため、各地の枢機卿が選挙会場に泊まり込んで寝ても覚めても選挙に明け暮れる!誰かが2/3以上票を獲得するまで何度でもやり直し!教皇決まるまで帰れま10!
なので自ずと舞台はクローズドサークルの様相を帯びてくるってワケ。まあ雰囲気だけですがね!でもこんなん面白いに決まってますよ!物語っていうのはクローズドサークルものが一番面白いんだから!!

それにしてもこの催しを作品の題材に選んだ制作者のセンスがすばらしいですね。
かつて民主政治の始まりとしてギリシャのポリスで行われていた頃の選挙は市民全員が広場に集い投票する直接選挙制で、直接選挙だけが厳密な本当の民主政治と呼べるが、広い世界に多くの人口が暮らす昨今ではそんなやり方で選挙するのは現実的に不可能、今はほとんどの国が間接選挙制で政治を決定している…というのは政治経済の初めの方で勉強する話ですが、現代にもこんな無骨な選挙制度がこれだけの規模の組織で残っているんですね~。
いや冷静に考えると選挙する枢機卿も選ばれた人間で、ある意味一般信者を代表して集まってるわけだから普通にゴリゴリの間接選挙と言えるのかもしれないですけど。
でも選挙させるのはあくまでサブ的な役割で、そのために任命されてる人たちじゃないですよね?
何より集まった後の決め方が脳筋ですよ。一票一票神に誓って入れて、燃やして、また神に誓って入れて、燃やして、外界には煙の色で決まったかどうか逐一狼煙として知らせて、決まるまでそれを毎日やるという…アナログすぎる。まさに根競ーべ。(すみません、言いたい誘惑に負けました)

しかし伝統の建物、伝統の服、伝統のしきたりで枢機卿団が動く一方で、教会の外の駐車場には普通に最新の車とかバイクが止まってるし、移動は乗り合いバスだし、選挙始まるまでは法衣着た枢機卿が電子タバコ吸ってたりカバーつけたスマホを弄ったりしているチグハグ感が面白い。
古い伝統と新しい文化が融合しているというよりは、もっと消極的な、とっくに肉体と生態は資本主義と文明の波の濁流に遠く流されているけど、精神的な営みはその速度には追い付けないから、遠く流された現在という地点から思い出し思い出し丁寧に〝追いつける頃〟をなぞっている…というような儚さを感じます。
まあその「そこでなら追い付ける」という感覚も、結局は幻想に過ぎないのでしょうが…。

というわけで以下からネタバレ感想です。
この映画はネタバレなしで観た方が絶対にいいのでまだ見てない方は以降読まないでください!!

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